無能な女子中学生が彼女が欲しいをダメにする

彼女が欲しいについてアメリカ人100人に訊いてみた

ー臣ー
朝目覚めると昨日とはまったく逆転した形の俺と彼女
 昨日握った手はそのままで彼女は布団に突っ伏して寝ていた
体がピクっと動き目を開けると焦ったように俺を見る
臣「おはよう」笑

ひ「お、おはようございますっ、具合どうですか??」
心配そうに俺をみておでこに手を当ててきた

…///
臣「う、ん…おかげ様で良くなったよ」
ひ「良かった」

ホッとした顔
スマホを手に取り時間を確認すると
ひ「じゃぁ、私戻りますね」と
臣「送っていくよ」
布団をめくり起き上がった
ひ「大丈夫ですよ、用意したら迎えに来ますね」

じゃぁ、また後でと部屋を後にした
大分調子の戻った体

彼女が来てくれなければ、ヤバかったかもしれない
臣「お礼にって食事誘えるな…」
仕事以外で会える口実を思いつき一瞬 気分が上がるが、すぐにそんな事を考える自分に嫌気がさした
彼女の事を思えば話してやるべきなのかもしれない

岩ちゃんの気持ちを。
このまま彼女を手に入れられたとして彼女も俺も本当に幸せなのだろうか。心から笑えるのだろうか。
そしてそんな卑怯な俺に彼女はなびくのだろかと。
それでも

それでも彼女が欲しい
綺麗な想いじゃなくても…
葛藤する思いが交互に押し寄せため息を付いた
  
臣「おはよう」

ひ「おはようございます」

今日、2回目の朝の挨拶

車に乗り込むと俺の様子を伺うように顔を見る

臣「さー、今日もがんばろー」

みんなにわからないように元気をアピール
ナ「やる気マンマンじゃん」とナオトさん

それを見た彼女は安心したようにニコッと笑い車を発進させた

車内では健ちゃんとナオトさんが話の中心になりみんなを笑わせていた

もちろんひろみも笑っている

昨日とは違って空元気とかじゃなくて吹っ切れたという様子

もちろんそんな筈ないだろうが。

 誰にも弱さを見せようとはしない彼女が俺に見せた涙
俺は彼女にとって特別な存在だって思っていいのだろうか

そうならば嬉しい
前を向きながら話に反応して笑う彼女を見てから横に座る岩ちゃんに目を移すと
相変わらずわかりやすくテンション低め
今はとにかく岩ちゃんを彼女に近づけたくない
大人気ないとわかっていても昨日のように敵意剥き出しになってしまう
あんな風に泣く彼女をみたくないから
ナ「あ、そうだった 明日の夜空いてる?」
ひ「明日ですか?えと… 」

片手でカバンの中からスケジュール帳を出した

ひ「ナオトさんなら16時からの雑誌の取材がおわったら…」

ナ「あ、いやいや俺じゃなくてひろみちゃんが」
ひ「私…ですか?はい、21時には片付くと思います」

直「オーケィ!じゃ、その頃連絡する」

ひ「わかりました!」

何があるんですか?とか聞いたりしない仕事だと思っているのだろう

明日は前から予定していたひろみのサプライズ歓迎会をやる
前回、メンバーみんなで飲みに行った際開催する予定だったのだが
ある人物が参加できなくなった事そしてひろみが車で来てしまった事で 変更したのだ

ある人物に関しては別に居ても居なくても俺たちはどーでも良いのだが(笑)
どうしても参加させろ、とうるさい
それに、せっかくの主役が飲めないとなると意味がない
って事で急遽、ただの飲み会に変えた
うるせー参加者もスケジュールを次の日まで空けたらしいし代行もちゃんと用意してある
明日の段取りはすべて直人さんが仕切った

体的にも精神的にも辛い時がたくさんあるけど、俺らのメンバーの一員になった事を後悔させたくないって。遠い未来も俺らは一緒に戦い学び常に上を目指し支えあっていく為にも最高の歓迎会にしてやりたいと俺もナオトさんと全く同じ気持ちだ
もちろん俺や岩ちゃんには別に下心があるとしても
彼女が担当として来てくれた事の嬉しさはみんなと変わらない

そして何より、こんな時だからこそ早く笑顔を取り戻して欲しかった

彼女の泣いた顔も美しかったがやっぱり笑っている顔が何より好きだったから

歓迎会当日、メンバーはマネージャーに送ってもらうって話をし先に現地へと向かった
俺らはナオトさんの指示通り段取りをして彼女を待つ

全く何も知らないひろみがどんな反応をするのか楽しみだった

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